(グループホーム 世話人 日勤)熱中症の方の対応について
2026/06/22
グループホームで暮らす利用者様の中には、精神科のお薬(抗精神病薬や抗うつ薬など)の副作用で「汗が出にくく、体温調節が苦手な方」や、喉の渇きを自覚しにくい方が多くいらっしゃいます。そのため、私たちが想像する以上に熱中症のリスクが非常に高いのです。
夜勤明けの午前中や、日中のリビング、エアコンを嫌う利用者様のお部屋など、あらゆる場面を想定した「プロの観察眼」と「応急処置のステップ」を徹底的に頭に叩き込みましょう。
1. 現場で見逃してはならない「熱中症の3段階サイン」
熱中症は、一見「ただ疲れているだけ」「機嫌が悪いだけ」に見えるサインから始まります。重症度(Ⅰ度〜Ⅲ度)に応じた見極めが不可欠です。
Ⅰ度(軽症):現場で気づいて即対応するレベル
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サイン: めまい、立ちくらみ、筋肉のこむら返り(足がつる)、大量の汗。
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見え方: 利用者様が「なんだか足がピキピキする」「頭がクラクラする」と訴えたり、いつも以上にダラダラと汗をかいていたりする状態です。
Ⅱ度(中等症):病院への受診(救急搬送も視野)が必要なレベル
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サイン: 強い頭痛、吐き気・嘔吐、体がだるい(倦怠感)、集中力低下。
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見え方: 「気持ち悪くてご飯が食べられない」と横になったり、声をかけても「うーん…」と生返事で、明らかにぐったりしている状態です。
Ⅲ度(重症):迷わず即「119番(救急車)」を呼ぶレベル
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サイン: 意識障害(返事がない、会話が噛み合わない)、けいれん、体に触ると異常に熱い(高熱)、「呼びかけに対して、自分で水分補給ができない」。
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見え方: つじつまの合わないことを言ったり、意識がうとうとしていたり、自力でペットボトルを持てない状態です。この場合は1秒を争います。迷わず救急車を呼んでください。
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2. 【超重要】熱中症を発見したときの「緊急応急処置」
もしホーム内で「熱中症かもしれない」という利用者様を発見したら、スタッフは慌てず、以下の手順を同時進行で進めます。
1.安全で涼しい場所へ移動させる:最優先(1分以内)。
すぐにエアコンが効いている部屋、または風通しの良い日陰に移動させます。衣服の襟元を緩め、ベルトなどを外して、体の中の熱が逃げやすいようにします。
2.体を徹底的に「冷却」する:即座に開始。
保冷剤や氷のう(なければ冷たいペットボトル)をタオルに包み、**【首の後ろ・両脇の下・足の付け根(股関節のあたり)】**の3箇所に当てます。ここには太い血管が通っているため、効率よく体温を下げられます。同時に、体に霧吹きなどで水をかけ、うちわや扇風機で風を送って気化熱で冷やします。
3.水分・塩分の補給(※意識がある場合のみ):状態を見極めて。
意識がはっきりしていて、自力でゴクゴク飲める場合のみ、スポーツドリンクや経口補水液(OS-1など)を飲ませます。
※注意:意識が朦朧としている時に無理やり飲ませると、水分が気管に入って窒息する危険(誤嚥)があります。飲めない場合はすぐに中止してください。
4.医療連携・救急要請の判断:回復しない場合。
応急処置をしても症状が改善しない場合や、最初から「意識がおかしい」「自力で水分が飲めない」場合は、すぐに119番通報をします。救急車を待つ間も、ステップ2の「冷却」は絶対に手を緩めずに続けてください。
3. 20〜60代スタッフの皆様へ:「気づき」と「予防の仕組み」が最大の防御
「私は若い頃、暑い中でも平気で部活をしていたから大丈夫」という過去の経験則は、グループホームの現場では一度忘れてください。前述の通り、精神科のお薬を内服されている利用者様は、私たちが「ちょっと蒸し暑いな」と感じるレベルの環境でも、体の中では熱がこもって悲鳴を上げていることがあります。
特に20〜60代のベテランスタッフの皆様にお願いしたいのは、その豊かな目配りで「先回りの予防」をホームの中に仕掛けていただくことです。
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「〇〇さん、お部屋のエアコン28度になってるかい?」と声をかける。
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水分を摂りたがらない方には、「一緒に冷たい麦茶飲んで一息つきましょう」とスタッフが誘い水になる。
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リビングの温度計・湿度計をこまめにチェックする。
皆さんが日中や夜勤帯に「ちょっといつもと様子が違うな」「今日はずいぶん汗をかいているな」と気づいてくれるその直感が、利用者様の命を未然に救う最大のセーフティネットになります。
暑い季節はスタッフの皆様自身も体力を消耗します。ご自身の水分補給も忘れずに、チーム全員でこの夏を安全に乗り切っていきましょう!
まとめ
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リスク大: 精神科のお薬を飲んでいる方は、体温調節が苦手で熱中症になりやすい。
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見極め: 意識がない、自力で水が飲めない場合は即・救急車。
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応急処置: 涼しい場所へ ➔ 首・脇・股付け根を冷やす ➔ 意識があれば水分補給。
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