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(日勤 主婦 週一から)強度行動障害のある方への支援3/3

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(日勤 主婦 週一から)強度行動障害のある方への支援3/3

(日勤 主婦 週一から)強度行動障害のある方への支援3/3

2026/07/11

「OWLさるびあ」の精神医学・疾患研修シリーズ。強度行動障害の支援原則、全3回にわたる実践編の最後を締めくくるテーマは、【第3回:突発的なパニック・自傷・他害発生時の『緊急危機管理マニュアル』】です。

第1回の「構造化」、第2回の「感覚配慮と代替コミュニケーション」によって、普段の生活における予防線をどんなに丁寧に張っていても、気圧の変化や体調不良、想定外の突発的なアクシデントによって、激しいパニック(自傷・他害・破壊)が起きてしまう瞬間はあります。

その時、現場のスタッフが絶対にやってはならない禁忌(タブー)と、「本人とスタッフの命と安全を最優先で守る」ためのプロのディフェンス・ルールを徹底的に頭に叩き込みましょう。

 

1. 🚨 パニック発生時、スタッフが絶対にやってはならない「3つの禁忌」

目の前で激しい行動が起きたとき、人間の本能としてやってしまいがちな行動が、実は事態を最も悪化させます。

  • 禁忌1:大声で怒鳴る、説得しようとする(刺激の追加)

    「やめなさい!」「落ち着いて!」と大声で叫んだり、理由を問い詰めたりすることは、パニック状態の脳にさらに強力な「不快なノイズ(刺激)」を浴びせる行為です。火に油を注ぎ、行動をさらにエスカレートさせます。

  • 禁忌2:力任せに体を押さえつける(身体拘束の罠)

    本人の自傷や他害を止めようと、スタッフが上から力任せに抱きついたり、体を押さえつけたりすることは、本人に「襲われた!」という強烈な恐怖と興奮を与えます。また、これは法的な「身体拘束」に該当するリスクが極めて高く、スタッフ側の怪我(骨折や噛みつき被害)に直結するため、原則として厳禁です。

  • 禁忌3:慌てて要求を飲み、なだめる(誤学習の強化)

    暴れた瞬間に「分かったから!おやつあげるから!」と要求を通すと、前回の原因編で学んだ「暴れれば勝てる」という誤学習をその場で強固に固定化してしまいます。

 

2. 🛡 【現場実践】命を守る緊急対応 4つのステップ

もしホーム内で激しいパニックが発生したら、スタッフは「戦う」のではなく、以下の手順で【安全な盾(ディフェンス)】に徹します。

 

1.【最優先】周囲の安全確保と「距離(2メートル)」をとる:発生直後(0〜1分)。

まず、周囲にいる他の利用者様を別室やリビングの離れた場所へ速やかに誘導し、二次被害を防ぎます。パニックを起こしている本人からは、最低でも手が届かない距離(約2メートル以上)をとり、正面ではなく「斜め後ろ」の位置に立ちます。視線を無理に合わせる必要はありません。

2.周囲の危険物(武器・凶器になるもの)を静かに引き算する:1分〜5分。

本人の近くにある、投げたら危険な物(椅子、食器、リモコン、灰皿など)や、ぶつかると危険な角のある家具などを、本人の視界を遮らないよう静かに、迅速に遠ざけます。

3.「無言・低い声」で、本人の安全の盾になる:パニック最中。

スタッフは原則として**「喋らない(無言)」、あるいは「低い声・短い言葉(『座ろう』など)」**で接します。

もし本人が壁に頭を激しく打ち付けようとした(深刻な自傷)場合は、体を押さえるのではなく、壁と本人の頭の間に「クッション」や「座布団」をそっと差し挟み、本人の身体の安全だけをガードします。

4.脳がクールダウンするまで「15分」はそっとしておく:鎮静後。

激しい行動が収まり、座り込んだり涙を流したりし始めても、すぐに「どうしたの?」と声をかけてはいけません。脳の発熱(興奮状態)が完全に冷めるまでには、最低でも15分〜30分かかります。本人が一番落ち着くお気に入りの部屋や空間で、静かに、遠くから見守る(フェードアウトする)時間を確保してください。

 

3. 20〜60代スタッフの皆様へ:「毅然とした静けさ」という最高のプロスキル

夜勤帯などで1人でいるときにパニックに直面すると、どんなに経験を積んだベテランであっても、一瞬頭が真っ白になり、心臓がバクバクと波打つものです。それは人間としてごく自然な防衛反応です。

しかし、人生の荒波を越え、ホームの確かな「拠り所」である30〜50代の皆様だからこそ、その瞬間にグッと一呼吸置いて、【毅然とした、圧倒的な静けさ】を現場に作り出していただきたいのです。

スタッフが慌てて右往左往したり、悲鳴をあげたりすると、本人の脳はさらにパニックを深めます。皆さんが「大丈夫、私はここにいるよ」という大らかな安心感をまとい、無言で、ゆっくりとした動作で、静かにクッションを差し出す。その「動じないプロの背中」こそが、パニックの嵐を最も早く収束させる最大の特効薬になります。

そして、パニックが収まった後は、絶対にスタッフ一人で抱え込まず、「今日こんなことがあって怖かった」「対応に迷った」と、ケア会議や日報でチームにすべて吐き出してください。個人の責任にせず、環境のどこにミスマッチがあったのかを全員で検証し、次の個別支援計画(予防策)へ繋げていきましょう。

まとめ(支援編 3/3)

  • 禁忌: 大声で怒鳴る、力でねじ伏せる、慌てて要求を飲むことは絶対NG。

  • 距離感: 発生時はまず他の利用者様を避難させ、本人とは2メートルの距離を保つ。

  • 自傷への盾: 体を拘束せず、壁や床との間にクッションを挟んで命を守る。

  • 事後対応: 収まった後もすぐに話しかけず、脳が冷めるまで15分は静かに見守る。

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