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(日勤 夜勤 グループホーム)自閉症~特性に応じた支援と関わり方~

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(日勤 夜勤 グループホーム)自閉症~特性に応じた支援と関わり方~

(日勤 夜勤 グループホーム)自閉症~特性に応じた支援と関わり方~

2026/07/28

「OWLさるびあ」の疾患研修シリーズ。今回は前回の基本理解を踏まえ、現場で直面する支援課題をクリアするための【自閉症(ASD)の特性に応じた具体的な支援と関わり方】について解説します。

自閉症のある方が抱える「見通しの持てなさ」「コミュニケーションのすれ違い」「感覚の過敏さ」に対して、どのように環境を整え、声をかけていくべきかを具体的に学んでいきましょう。

 

1. 支援の要となる「環境の構造化(TEACCHの視点)」

自閉症支援で最も効果的なアプローチが「構造化(環境をわかりやすく整理すること)」です。情報処理の特徴に合わせた環境を作ることで、ご本人が自立して安心して動けるようになります。

                    【構造化の4つの要素】

  ① 物理的構造化  : どこで何をする場所かを明確にする(境界を区切る)
  ② スケジュール  : いつ・何をするかを見える化する(タイムスケジュール)
  ③ ワークシステム: どれくらいやって、終わったらどうなるかを示す
  ④ 視覚的構造化  : 道具や手順の使いやすさ・分かりやすさを整える

 

💡 現場での具体的な取り組み例

構造化の要素 具体的な取り組み 効果
物理的構造化 ・食事スペース、くつろぎスペース、作業スペースをパーテーションや家具で区切る 「今は何をする時間か」がひと目で理解でき、集中に繋がる
スケジュール ・文字、写真、イラストカードを使って「今日の予定」を縦一列に提示する 見通しが立ち、唐突感による不安やパニックを防ぐ
視覚的構造化

・食器や服の収納場所にイラストを貼る

 

・洗面台に「手洗いの順番(1〜4)」の図解を貼る

言葉で指示されなくても、自分ひとりでスムーズに行動できる

 

2. コミュニケーションと声かけの原則

すれ違いを防ぎ、正確に伝わるコミュニケーションの黄金ルールです。

✕ 伝わりにくい声かけ → ◯ 伝わりやすい声かけ

  • ✕ 「ちゃんと片付けてね」

    • ◯ 「本をこの箱の中に1冊ずつ入れてね」 (あいまいにせず具体的に)

  • ✕ 「走ったらダメ!」

    • ◯ 「ゆっくり歩きます」 (禁止語ではなく「やるべき行動」を肯定形で)

  • ✕ 「ちょっと待ってて」

    • ◯ 「タイマーがピピッと鳴るまで(または5分間)座って待ちます」 (時間や状態を客観的に)

  • ✕ 「〇〇してもいいし、▲▲でもいいけど、どうする?」

    • ◯ 「AとB、どっちがいいですか?」(カードを2枚提示) (選択肢を絞って視覚的に提示)

 

3. 感覚過敏・感覚鈍麻への配慮

感覚の偏りは、本人にとって「耐えがたい激痛や不快感」として現れていることがあります。

  • 聴覚過敏: 突然の大音量、子供の泣き声、掃除機の音、特定の機械音が苦手。

    • 対策: イヤーマフやノイズキャンセリングイヤホンの使用を認める。静かな個室(クールダウン室)の確保。

  • 視覚過敏: 蛍光灯のチラつきや強い光、情報量の多すぎる掲示物が苦手。

    • 対策: 間接照明や遮光カーテンの利用。壁の掲示物を最小限にして視覚刺激を減らす。

  • 触覚過敏: 服のタグ、特定の素材、濡れた感触、他者からの不意の接触が苦手。

    • 対策: タグを切り取る。触れる際は必ず「触るよ」と声をかけて正面からアプローチする。

 

4. 行動障害・パニックへの予防と対応ステップ

パニックや強いこだわり行動は、ご本人からの「限界(キャパオーバー)のサイン」です。

 

1.刺激の遮断と見通しの再確認(最も重要):予防フェーズ。

パニックが起きる「前」のサイン(貧乏揺すり、声が高くなる、行ったり来たりする等)を察知し、静かな場所へ誘導したり、スケジュールを一緒に確認して安心感を取り戻します。

2.安全確保と「待ち」の姿勢(刺激を与えない):発生フェーズ。

いざパニックが起きたら、スタッフは大声を出さず、説得や叱打を絶対に避けます。周囲の危険物(倒れそうなもの等)を遠ざけ、本人の興奮が冷めるまで静かに見守ります。

3.静かな空間で心身を休ませる:回復フェーズ。

落ち着いてきたら、責めることなく水分の補給や横になれる場所を提供し、本来のペースに戻るのを待ちます。

 

スタッフの皆様へ

自閉症のある方への支援で一番大切なのは、「本人の努力不足」ではなく「環境との不一致」に目を向けることです。

ご本人の特性に合わせて環境や伝え方を少し変えるだけで、パニックやトラブルは驚くほど減少します。「どう整えればご本人が楽になれるか?」をチームでアイデアを出し合いながら取り組んでいきましょう。

 

まとめ

  • 構造化: 視覚的・空間的に「見たらわかる環境」を作る。

  • 声かけ: 具体的に、肯定的に、1つずつ伝える。

  • パニック対応: 予防が9割。起きたら刺激を与えず安全確保に徹する。

  •  

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