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(札幌 日勤 夜勤 グループホーム)精神症状 感情の障害

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(札幌 日勤 夜勤 グループホーム)精神症状 感情の障害

(札幌 日勤 夜勤 グループホーム)精神症状 感情の障害

2026/05/20

「OWLさるびあ」の精神医学研修シリーズ。知覚、思考、自我意識と学んできましたが、今回は現場で最も頻繁に遭遇し、ケアの方向性を大きく左右する【感情の障害】について学びます。

感情の障害とは、喜び、悲しみ、怒り、不安といった気分の波が、単なる「機嫌の善し悪し」というレベルを超え、脳の機能的な要因(病気や障害、依存症の離脱症状など)によってコントロールできなくなる状態を指します。

スタッフの皆様がこれらを「性格」や「わがまま」と誤解せず、専門職として正しく見極めるための視点を整理しましょう。

 

1. 感情の障害:3つの主要な状態

感情(気分)の障害は、大きく分けると「気分の高まり」「気分の落ち込み」「感情の不安定さ・平板化」の3つに分類されます。

① 感情の高揚(こうよう): 躁状態

気分が異常に高まり、エネルギーが満ち溢れているように見える状態です。

  • 多幸症(たこうしょう): 根拠がないのに、自分が世界一幸せであるかのように幸福感に浸る。

  • 易刺激性(いしげきせい): 機嫌が良かったかと思うと、自分の思い通りにならないと些細なことで激しい怒りを爆発させる。

  • 現場での注意点: 本人は絶好調だと感じているため、スタッフの制止を拒絶しやすく、トラブルに発展しやすい特徴があります。

② 感情の停滞(ていたい): うつ状態

気分が著しく落ち込み、あらゆるエネルギーが枯渇した状態です。

  • 抑うつ気分: 深い悲しみ、憂鬱、絶望感に支配される。

  • アンヘドニア(失快楽症): これまで好きだったこと(テレビ、趣味、食事など)に対して、一切の興味や喜びを感じなくなる。

  • 不安・焦燥(しょうそう): じっとしていられず、理由のない強い不安からソワソワと歩き回る。

③ 感情の変化(揺らぎ): 不安定さと平板化

感情の「動き方」そのものの異常です。

  • 感情失禁(かんじょうしっきん)/感情失調: 感情のブレーキが壊れた状態。ほんの少し声をかけただけで大泣きしたり、激怒したりと、感情の起伏を自分でコントロールできません(脳血管障害などで多く見られます)。

  • 感情鈍麻(かんじょうどんま)/平板化: 喜怒哀楽の表現が極端に乏しくなり、他人の痛みに共感したり、物事に感動したりすることがなくなります。無表情で、声のトーンも一定になります。

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2. 現場での接遇マナー: 「感情の引き算」と「並走」

感情の障害を抱える利用者様と向き合う際、スタッフ側の対応がガソリン(刺激)になってしまうことがあります。相手の状態に合わせた「大人の対応」が必要です。

◎ 躁状態(イライラ・高揚)へのマナー: 「感情の引き算」

相手のエネルギーが「100」でぶつかってきた時、スタッフが「100」の正論で返すと大爆発します。

  • 対応: 言葉数を減らし、声のトーンをワントーン落とします。「〇〇さん、一旦こちらでお茶を飲みませんか?」と、静かな空間(クールダウン)へ誘導するのが鉄則です。絶対にその場で言い争ってはいけません。

◎ うつ状態(落ち込み・不安)へのマナー: 「無理な励ましの禁止」

エネルギーがゼロの相手に「頑張りましょう」「元気を出して」と言うのは、ガス欠の車にアクセルを踏ませるようなものです。

  • 対応: 「何かをする」ことを求めず、「私はここにいますよ」という静かな並走(安心感の提供)に徹します。「今日はお部屋でゆっくり過ごしましょうか」と、休むことを肯定してあげてください。

◎ 感情失禁(涙や怒り)へのマナー: 「動じないアンカーになる」

突然泣き出したり怒り出したりしても、スタッフが慌てたり、一緒になって感情的になったりしてはいけません。

  • 対応: 「感情の嵐が通り過ぎるのを待つ」佇まいを保ちます。「びっくりしましたね」「落ち着くまでそばにいますよ」と、スタッフ自身が安心の「錨(アンカー)」になります。

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20〜60代スタッフの皆様へ

皆さんはこれまで、理不尽な怒りをぶつけられたり、大切な人を失って心が擦り切れるほどの悲しみを味わったりと、人生のなかで多様な「感情の嵐」を潜り抜けてこられたはずです。

だからこそ、感情のコントロールを失って苦しんでいる利用者様を見たとき、「この激しい怒りは、本人ではなく、病気が言わせているものだ」「この無気力は、サボりではなく脳の悲鳴だ」と、一歩引いたプロの視点で見つめることができるはずです。

「OWLさるびあ」のスタッフが持つべき最大の強みは、利用者様の感情の波に飲み込まれない、どっしりとした「大人の包容力」です。皆さんの穏やかな眼差しと、ブレない優しい態度が、傷つき疲れた利用者様の心を優しく包み込みます。

まとめ

  • 感情の障害: 機嫌の問題ではなく、脳のエネルギーバランスが崩れる病気。

  • 躁とうつ: 高まりすぎる躁(怒りっぽい)、枯渇するうつ(励ましはNG)。

  • 対応: 相手の感情に巻き込まれず、こちらは常に一定の「安心のトーン」を保つ。

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